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ムーア 一瞬の判断私なら…

2013年07月04日

 一度あることは二度ある。でも、竜巻が同じ場所を通ることはない。誰もがそう思っていた。

 5月20日に米オクラホマ州ムーアで発生した巨大竜巻被害。この地区は1999年、2003年も被害を受け、多数の犠牲者を出している。

 全壊した家の前で、がれきを片付けていた住民の女性は「さすがに、もうこないと思っていたのに…」と首を振った。

 機上からも、竜巻が進んだ道は見えた。そこだけ茶色に浮き上がっていた。風は秒速80メートル以上、直径が最大3キロにもなったという巨大な竜巻は、建物や車をのみ込みながら動いた。

 がれきの中、押し入れやトイレだけが残った家があった。ニーニャ・レイさん(48)は、押し入れに隠れて助かった。「近所の人に引っ張り出されて、外に出たら、家で残っていたのは押し入れだけだった」

 ある男性は、2つあるトイレのうち1つに避難して助かった。もうひとつは吹き飛ばされていたという。

 気象予測技術が進歩したとはいえ、今回の竜巻発生が知らされたのは16分前。急いで子どもを迎えに行き、その途中でコンビニ店に避難したが犠牲となった母子もいた。

 生死を分けた一瞬の判断。自分ならどうする、とばかり考えてしまった。 (長田弘己)

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