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香港 「反中」デモ相次ぐ妨害

2013年08月07日

 デモがまさに始まる瞬間だった。香港が中国に返還されて丸16年となった1日の午後2時半。デモの行われた香港中心部に、大粒の雨が落ちてきた。6月4日夜の天安門事件追悼集会でも、開始と同時に大雨に見舞われた。参加者の1人が「中国共産党が降雨ロケットを打ち上げて妨害してるんだ!」と叫んだ。

 1日の返還記念日デモは、天安門追悼集会と並んで、参加人数が「反中」のバロメーターとされる。今年はいずれも、過去最多に迫る盛況ぶりだった。香港政府や親中派は神経をとがらせ、参加者を減らす“工作”もさかんだ。
 1日には記念セールと銘打って、親中派が出資するショッピングセンターなどで1000店舗以上がバーゲンセールを行う。若者を呼び寄せるためとされる。

 今年は、韓国の人気歌手BoAさんらを招いた1万人規模のコンサートがデモの時間帯に開かれた。入場料が99香港ドル(約1300円)と格安だったため、民主派は「デモ妨害の客寄せだ」と反発。出演する香港の人気男性グループにボイコットを迫る活動まで起きた。グループは出演後にデモへと駆け付け、批判を回避した。

 降雨は偶然だろう。だが、中国本土側が言論や集会の自由を妨害すれば、香港市民の心は確実に本土から離れていく。 (今村太郎)

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