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バンダルスリブガワン 日本メディアばかり

2013年10月23日

 ブルネイの首都バンダルスリブガワンでの環太平洋連携協定(TPP)の交渉会合。交渉が加速する中、参加12カ国のメディアが詰め掛けるだろうと予想していた会場で取材していたのは、地元を除けばほとんどが日本メディアだった。

 前半2日間の閣僚会合を終え、事務レベル交渉に移って以降、メディアルームは100人近くの日本メディア関係者「専用」となった。

 ロビーで各国の交渉担当者を待ち構えるのも日本メディア。数人で取り囲み、質問攻めにするため、日本メディアからの取材に戦々恐々としているとのうわさも聞こえてきた。

 日本メディアばかりが大挙し、「こっけい」との声も聞かれそうだが、交渉の行方が国の在り方に影響するとなれば、交渉の中身を探り、伝えることは意味がある。保秘義務から政府が重要情報を提供することはないからこそ、当事者に当たるしかない。逆に、他国メディアは自国向けにどう伝えているのか気になったほどだ。

 日本政府関係者は「各国はこちらの手の内をよく知っている。日本の新聞によく目を通しているから」と言う。熱心に取材し、紙面化すれば「国益」に反することがあるという意味のようだ。何が「国益」かは議論の余地があるはずだが、交渉の中身を知らずして議論はできない。(寺岡秀樹)

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