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ワシントン 9・11だけは黙れぬ

2013年11月01日

 イスラム過激派による米中枢同時テロが発生した「911」がまた巡ってきた。ワシントンの中心部・独立記念塔周辺には、大小の星条旗を掲げたたくさんの大型バイクが野太い爆音を響かせて集結。多くはひげを伸ばした中高年男性だ。

 聞けば、「イスラム教徒100万人行進」がここで開かれるという。100万人はおおげさとしても、イスラム系団体が「安心して住める米国を」とアピールすることを目的にデモの申請を出し、当局が使用許可を出した。周辺では大勢の警察官が警戒に出ていた。

 バイクの1人、ティム・コートニーさん(53)は、「あってはならない日に、あってはならない場所でのデモで、許せることではない」と熱く語りだした。このグループはバージニア州リッチモンドからバイク500台で参加したという。

 じゃあ、イスラム教徒は米国で安心して住めるよう望むことは許されないのか。コートニーさんは言う。「米国は自由の国だから、それを求めるのは当然よいことだ。それでも日が悪い。黙っていられなくなる」。米保守層の複雑な心情を口にした。

 しかし、イスラム教徒の大デモは時間になっても始まらず、団体そのものが支持を集めていないようだった。周囲のバイク集団も、いつしか解散した。

 (斉場保伸)

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