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北京 日中学生温かい交流

2013年11月15日

 沖縄県・尖閣諸島の国有化から1年の9月半ば、在上海日本総領事館の近くで反日デモの警戒をしていると、大声の日本語が聞こえてきた。「それじゃ、今日中に届くということでいいんですよね!」。近くで開かれていた日系メーカー向け商談会に出展した企業担当者が、自社製品の搬入について確認していた。

 1年前、尖閣国有化を受けて反日デモの嵐が吹き荒れた際、デモ隊の近くはもちろん、人混みでも日本語は“ご法度”だった。取材の現場で日本の同業他社と会っても中国語で会話した。カメラを指さされ、「日貨(リーフゥオ)(日本製だ)!」と取り囲まれた。デモ隊に潜入するのは命懸けに近かった。上海では、各種商談会への参加など日系企業の活動はほぼ元に戻ったと感じる。日系大型店舗のオープンも相次ぐ。

 一方で、今も反日デモの余波を受けている現地の人たちがいる。日本語の観光ガイドたちが、客が激減して生活苦に陥っている。日本に留学経験もある女性ガイド(28)は「収入は1万元(約16万円)から、4分の1に減った」と嘆く。歩合制なので、デモ直後はほぼ無給だったとか。

 1年間、貯金を取り崩すなどして生活してきたが、最近、欧米人向けのガイドを目指して英語の勉強を始めたという。 (今村太郎)

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