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ロンドン みんながレギュラー

2013年11月25日

 現地の学校が新学期を迎えた秋、14歳の長男が所属するロンドンの地元サッカークラブにも待望の新シーズンがやって来た。

 意気揚々とグラウンドに向かった長男の今季初戦を観戦していると、チームの顔触れが以前と大きく変わったことに気づいた。昨季もチームメートだった選手の親が教えてくれた。「1部リーグに昇格したから、監督が選手を7人も入れ替えたんだ。今季はもっと強くなるよ」。トッププロがしのぎを削るプレミアリーグ並みの大型補強だ。

 選手の移籍がほぼプロレベルに限られる日本と違い、英国は若年層から活発に行われる。力ある者は上位クラブに引き抜かれ、そうでない者はオフに「来季も練習に参加するのは構わないが、試合メンバーの登録外になってもいいか」などと退団を促される。非情な「戦力外通告」に聞こえるが、受け皿は豊富にある。長男が登録するロンドン西部のリーグ組織だけで約500チームが参加。リーグ戦は年代別にそれぞれ6部まであり、選手は力量に合わせた真剣勝負に挑む。

 「ずっと補欠だったが、部活を3年間やり遂げた」。そんな日本的美徳は一切ないが、選手なら誰もが公式戦出場を望むはず。サッカーの母国には「補欠ゼロ」を実現させられる裾野の広さがある。 (小杉敏之)

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