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モスクワ 新設「プーチンの章」

2013年12月12日

 ロシアの11年生(日本の高校2年生)が使う歴史教科書に「プーチン大統領の章」が設けられる方針だと、有力紙イズベスチヤが伝えた。

 具体的には、プーチン氏が大統領になった2000年から、12年の3期目の大統領復帰までを1章分にまとめて記述。プーチン氏の政策の評価はしないが、追記で「説明」を加えるという。

 新教科書ではさらに、現行の教科書ごとに違うとされる歴史観を統一。こうした取り組みは、ソ連崩壊後初で、第二次大戦の対独戦で勝利した旧ソ連の役割を肯定的に強調する、プーチン政権提唱の「愛国心」教育方針に沿った編さんが進むようだ。

 実際に書店に行き、モスクワ市内の学校で最も使われている2種類の教科書を開いてみた。1冊には2000年の1期目のプーチン大統領就任やメドベージェフ政権誕生が数行。もう1冊には記述がなかった。

 ロシアでは最近、「国民の一体感」「自国の歴史の誇り」を明記した新指導要領原案が公表されたばかり。原案では、日露戦争や関東軍撃破も、教えるべき指導項目に挙がっている。「北方領土が第二次大戦の結果、ロシア領になった」とするロシア側の主張を、正当な歴史観として定着させる狙いも見える。注視する必要がありそうだ。 (原誠司)

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