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シュツットガルト 車博物館のこだわり

2014年04月25日

 自動車産業の取材をかじった経験から、自動車博物館はなるべく見学している。過去に訪れた愛知県のトヨタ博物館はクルマと生活文化の移り変わりを示す展示が印象に残った。米国デトロイト近郊のヘンリーフォード博物館はベルトコンベヤーでのT型フォードの生産が20世紀の産業社会を切り開いたと誇らしげだった。

 先日はドイツ南部シュツットガルトで、ダイムラー社のメルセデス・ベンツ博物館を訪れた。ベンツ博物館は「速さ」へのこだわりが強い。展示コースの最後には歴代のレーシングカーが三十数台ずらりと並ぶ。クラシックカーそのものといった外見の初代モデルは1900年製だから、創業者の一人、カール・ベンツがガソリン車の特許を取ってからわずか14年後。自動車の草創期からレースで速さを追求し、技術を磨いてきたのだと分かる。

 ドイツのアウトバーン(高速道路)は速度無制限が原則。時速200キロ近い車も珍しくない。重大事故につながると批判されながらも速度無制限が国民から支持されているのは、ドイツが培った自動車文化と無関係ではないだろう。 (宮本隆彦)

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