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バリ 選挙ポスターにくぎ!?

2014年05月17日

 常夏の島、インドネシアのバリ。あらゆる場所でお目にかかったのは、4月に予定される総選挙の立候補者のポスター。とにかくポスターというには大き過ぎる。畳一畳分はある。なんと、多くのポスターには投票を呼び掛ける自分の番号に太いくぎを刺した絵があるのだ。

 くぎは生活になくてはならないが、わら人形にくぎを打ち込み、憎い相手が不幸になることを願う-という話を思い出す。「縁起が悪いじゃないか」と通訳に言うと「そうかい?自分をアピールしているだけだ」と話は平行線をたどるばかり。

 調べると、当地では投票台には鉛筆ではなく、くぎが置かれ、候補者の写真や政党のマークが書かれた大きな投票用紙に、くぎで穴を開けて投票の意思を示す。文字を読んだり書いたりできない人も投票に参加できる配慮だが、投票するというより、呪いをかけているという感じがする。

 合点はいったが、「政治家は公約を守らなかったりする。公約破りをしないようくぎを刺すという意味もあるのか?」と聞くと、通訳は「?」。「くぎを刺す」という慣用句はこの国にはないようだ。 (伊東誠)

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