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ニューヨーク 隣に住むホームレス

2014年05月29日

 ニューヨークの街を歩けば、多くのホームレスに出会う。お金を入れる缶と共に、段ボールにメッセージを書き、道端に座る人も。「助けて」「奇跡を」「退役軍人です」−。通勤に使う駅では、いつもごみ箱の残飯を食べている男性に会う。

 「深刻な精神疾患か中毒、もしくはその両方を抱えている人が多いんです」。20年以上にわたって支援活動を続けるスコットさん(54)が言う。中心は40~50歳代。面倒を見ていた親が死んだり、介護施設に入ったりすると、生計の手だてがない人は、通りで暮らすようになる。「50年前なら病院に入院させていたんですが、今では退院させられます。重い薬物中毒の人もたくさんいます」

 別の民間団体で働くジョールさん(49)は、さらにこう訴える。「確かに、何千人もの人が通りで生活しています。でも、それはホームレスのほんの一部なんです」。ニューヨーク市内では、子供も含めた何万人もの人がホームレス用の施設で生活しているし、100万人以上が飢えて貧しい暮らしをしている、という。「あなたの隣にも住んでいます。あなたが気付いていないだけです」(吉枝道生)

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