2014年09月15日
「東日本大震災では、世界で最初に、韓国から救助隊員5人と救助犬2匹が日本に到着したんですよ」
韓国政府の招待で訪韓した宮城県内の高校生20人に、韓国外務省で日本担当の課長が語りかけた。当時の活動状況や韓国人たちの支援活動を紹介するスクリーンの画面を、高校生たちは真剣に見つめていた。
韓国は昨年から、震災被災地の高校生を「青少年通信使」として招待。今年の一行はソウルの高校を訪れたり、扶余(プヨ)の遺跡見学を楽しんだ。
課長は、震災時には東京の韓国大使館で勤務しており、韓国からの支援の仲介に奮闘したという。説明の最後に「望ましい韓日関係の行方は?」とのタイトルだけで、残りは真っ白な画面をスクリーンに映し、優しく語りかけた。
「これからの両国の関係は、皆さんの肩の上にある。難しいこともあるけれど、日本人が震災を乗り越えたように、きっと乗り越えられる」
高校生たちは「韓国に友達ができた」「将来は勉強している韓国語を生かした仕事をしたい」と目を輝かせていた。 (島崎諭生)