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中国・広州 民主とは似て非なる

2014年10月18日

 中国革命やアヘン戦争の舞台となった広州。羊城や穂城(すいじょう)とも呼ばれる。紀元前、羊に乗った仙人が稲穂をもたらしたとの伝説が残る悠久の歴史の地。

 酷暑の広州に、多くの日本メディアが押しかけた。違法薬物運搬の罪に問われた愛知県稲沢市議の公判を取材するためだ。

 地元の法院は、申請したメディアの廷内取材を許可しておきながら公判前夜に一転、「1社のみ許可」と。理由は「上からの指示」と、にべもない。

 各社とも知恵を絞った。弁護人や法廷に入れた中国紙記者をベタ張り取材するのはむろん、中国人助手を「傍聴人」として潜り込ませる努力も…。

 わが社の助手も開廷3時間前から列に並び、傍聴券も手に入れた。だが、メディア助手はすべて開廷前につまみ出された。

 取材申請書類で身元が割れたとすれば、法院は「あぶり出し」目的で受理したのか?

 謎は解けた。実は、傍聴者は事前申請で法院が許可した“模範的”市民のみ。先着順の傍聴とは名ばかりのセレモニー。

 香港では、民主派が立候補できぬ大陸主導の「普通選挙」をめぐり大もめ。似て非なるものが横行する。 (加藤直人)

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