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仁川 何思う 「メガド将軍」

2014年10月29日

 「メガド将軍」と聞いても最初は何のことだか分からなかった。1950年に朝鮮戦争の戦況を一変させる奇襲作戦「仁川(インチョン)上陸作戦」を成功させた、国連軍最高司令官ダグラス・マッカーサーの名前を、韓国では「メガド」と発音する。

 アジア大会開催地の仁川市で将軍の印象を聞くと、お年寄りたちはみな、「韓国を救ってくれた英雄だ。尊敬している」と熱っぽく語った。作戦があった9月15日には記念式典や再現ショーなどが催され、市内の公園にある将軍の銅像の周りは献花で埋まっていた。

 だが、ある若者は「最近はその評価に疑問を持つ人も増えている」と打ち明けた。北朝鮮に味方して参戦した中国への空爆や核攻撃まで主張し、更迭された司令官。「単に作戦にたけた軍人で、米国の利益のために戦っただけ。そもそも南北分断のきっかけをつくったのも、米国と旧ソ連の都合なのだから」

 作戦から64年後の仁川でアジア大会が開かれ、北朝鮮選手たちに仁川市民が声援を送っている。「メガド将軍」が天上で見ていたら、サングラスの奥にどんな表情を浮かべているだろうか。 (島崎諭生)

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