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香港 損得抜きの支持実感

2014年11月14日

 香港で起きた学生らによる市街地「占拠」。ちょうど中国の国慶節(建国記念日)の連休に重なり、中国からの観光客を当て込んでいた商業地は大打撃を被った。

 海を挟んで香港島の高層ビル街が望める繁華街、チムサチョイ(尖沙咀)も一時、学生らに道路を占拠された。訪れた時、既に占拠は解けていたが、週末にもかかわらず人出はいまひとつに感じられた。

 高級ブランドのバッグや貴金属などの中古品を販売する日系店舗で話を聞いた。応対してくれた日本人女性の副店長は、1日臨時休業したといい、「ようやくお客さんも戻り始めましたが、客足は例年の半分以下です」と嘆いた。来店客の3分の2は中国人客といい、中国への依存度を強める香港経済を象徴するかのようだ。

 香港人の取材スタッフは「若い店員さんと雑談していたら、彼女は臨時休業した日に学生らの占拠に参加したそうですよ」と耳打ちしてくれた。収入が減る原因をつくった人たちと行動を共にする。一見矛盾する行動だが、それだけ学生たちの占拠を多くの市民が支持していることも実感した。(新貝憲弘)

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