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ソウル 迫る灰色の空に寒け

2014年12月19日

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の取材で北京を訪れた後、支局がある韓国のソウルに戻ると、涙や鼻水、熱など風邪のような症状がひどくなり1日寝込んでしまった。

 北京は青空が見え、遠いビルまで見渡せていた。微小粒子状物質PM2.5の発生を防ぐため、国を挙げて取り組んだ車両規制や工場減産の効果が出ているのだと油断し、マスクをしなかったのがいけなかった。

 滞在3日目ごろ、喉がかれてしゃがれ声になった。風邪様の症状はこの延長だろう。思えば、コンタクトレンズを使っている他社の記者が北京で「レンズに違和感があるから、小さなほこりは多いようだ」と空気の汚れを指摘していた。

 中国で発生したちりが偏西風に乗って直撃する韓国では、数年前からPM2.5対策に頭を悩ませている。朝の天気予報でPM2.5の濃度が紹介され、息子たちはマスクを持って登校するかどうかを判断している。

 中国で大気汚染が最も深刻になるのは、暖房に石炭を使う冬だ。APECが終わった北京では、規制が解除されて灰色の空が戻ったと聞き、背筋がいっそう寒くなった。 (島崎諭生)

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