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ソウル 名古屋をもっと発信

2015年01月11日

 約3万7000人の日本人が在留する韓国には、出身大学別のOB会や県人会など、多彩な日本人の集まりがある。先月、母校の名古屋大学出身者らが「ソウル名大会」を発足させ、記者も加えてもらった。

 韓国での名大の知名度は低く、韓国人に話しても反応は薄い。だが「名大に在籍したノーベル賞受賞者は計6人いる」と話をすると、表情が変わる。

 韓国からは科学分野でノーベル賞受賞者が出ておらず、韓国社会はコンプレックスを抱える。青色発光ダイオード(LED)の開発で名大に縁が深い赤崎勇さん、天野浩さんら日本人3人のノーベル物理学賞受賞が決まった際には、韓国メディアは日韓の受賞者累計を比較する「19対0」という数字を挙げ、研究環境の向上を促した。

 偉大な先輩たちのおかげで一目置かれるようになった「名古屋」。韓国には、名古屋近郊が発祥の「カレーハウスCoCo壱番屋」や、赤みそを使った鍋料理店「赤から」など、名古屋に縁のある店や食品も多い。偉大な先輩たちにあやかり、交流の輪を広げながら、韓国の人たちに名古屋の魅力を伝えられればと思う。(島崎諭生)