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デンマーク・オーフス デザインの国だもの

2015年01月16日

 北欧をデザインの国だと感じるのは、おしゃれな家具や雑貨の店をのぞいた時ばかりではない。デンマーク第2の都市オーフスを拠点とする警察の庁舎は、見た目はただ箱形で、茶褐色のタイル張り。かつて取材で出入りした日本の検察庁や警察本部の庁舎とよく似ていて、遠くからでもすぐに分かった。

 「捜査機関って、どこの国も同じ雰囲気だなあ」と懐かしく思いながら中に入ると、まるで日本と違っていた。受付のカウンターは鮮やかな黄緑色。いすや机は木の素材で温かな感じ。本部長の部屋の壁に並んでいたのは、額入りの歴代幹部の写真ではなく、ポップな絵画だ。

 コペンハーゲンからの道中の列車内。隣の70代後半とおぼしきおばあちゃんは、モダンなインテリア雑誌を5冊ほど持ち込んで読んでいた。「わが家はこれとは程遠いわよ」と笑いつつも、熱心にページをめくって「この食器の並べ方すてき。今度やってみるわ」。

 デンマーク語の雑誌名の意味は、「より良く生きる」だと教えてくれた。人生に彩りを添えるために、デザインはある。北欧流の知恵を学んだ。 (小嶋麻友美)

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