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ベルリン 早大オケにブラボー

2015年04月12日

 早稲田大学交響楽団がこの春、14回目の欧州ツアーでドイツ、オーストリアなどの13都市を巡り、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」や和太鼓との楽曲を演奏した。

 3月上旬のベルリン公演は、世界最高峰のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が本拠とするホールが会場。耳の肥えた聴衆がどんな反応を示すか気になったが、演奏は地元の音楽通が「いい音出すねえ」と感心するレベル。終演後、会場の8割ほどを埋めた客の多くが立ち上がって喝采を送った。

 公演の冒頭では、1月末に亡くなった元ドイツ大統領ワイツゼッカー氏への追悼演奏もあった。音楽は国境を超えた相互理解につながると考えていた元大統領は、学生ながら積極的に国外で活動する楽団に深い理解を寄せ、今回の公演にも来場が決まっていたという。

 追悼演奏でダビットのトロンボーン協奏曲第二楽章「葬送行進曲」を独奏した商学部4年の水出和宏さん(22)は「世界で紛争が起きている今、音楽の力で世界を平和にできたらいいな、との思いを込めて演奏しました」と話した。 (宮本隆彦)