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ワシントン 女神の胸中はいかに

2015年05月07日

 「自由の女神」といえば米ニューヨーク。だが「ワシントンにも自由の女神像がある」と聞いて、ぜひ見たくなった。赴任して2年。そんな話は聞いたこともなかったからだ。

 調べてみると、実は何度も目にしていたことが分かった。キャピトルヒルにある連邦議会議事堂の丸いドームの上の女神像だった。1863年から地上約90メートルのドームの頂点に立つ。像の高さは約5メートルある。

 ニューヨークの女神は「リバティー(解放)」だが、議会のは「フリーダム」(自主独立)の「自由」だった。雷の直撃に耐えられるようにブロンズだけでなくプラチナも使用する強固な造りで、言論の自由の象徴とも受け止められている。

 今、この女神の足元のドーム部分は2年計画で改修中。遠目に見れば美しいが、傷みが相当激しかったのだそうだ。崩落すれば極めて危険との判断で、現在は武骨な工事用の足場に覆われ、なんだか安物のプラモデルみたいになっている。

 共和党と民主党が激しく対立し、政治の停滞が深刻化する連邦議会。ひび割れた議会の上に立つ女神は政治の混迷をどんな気持ちで眺めているのだろうか。 (斉場保伸)

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