2015年05月18日
この冬、ドイツではインフルエンザや風邪が大流行した。昨秋からのインフルエンザ感染者は全国で6万人超。ある地方都市では、路面電車の運転士が軒並み倒れ、社長自ら運転したことがニュースになった。
わが職場でも支局助手の女性(54)がたちの悪い風邪をひき、1月上旬から2月上旬にかけて休んだ。風邪で1カ月以上も休むのはどうかと思ったが「肺の音がおかしいから自宅で休みなさいと医者に言われました」と電話で告げられたら仕方ない。完全に治るまでたっぷり静養するのがドイツ流のようで、風邪で寝込んだ知人のドイツ人男性も職場を4週間休んでいた。
これに対し、どうも日本人はゆっくり休めないようだ。支局助手の一件を記者仲間に話すと「1カ月もあったら簡単な手術を受けて職場復帰できますね」。わが子が通う日本人学校には、熱もありそうなのにマスクをして登校する子どもがいた。
そういえばドイツでは街中でマスク姿をまったく見ない。慣習の違いもあるだろうが、そもそも風邪をひいている人はみんな自宅で休んでいるからマスクはいらないんだな、きっと。 (宮本隆彦)