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米シャンクスビル 忘れえぬテロの記憶

2015年06月02日

 「すまんが、ここで写真を撮ってくれないか。病気で来られなかった妻に見せたいんだ」。小さな星条旗を手にした年老いた男性から声を掛けられた。

 2001年の米中枢同時テロで乗っ取られ、ワシントンを狙ったとされるが、米ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊のシャンクスビルに墜落したユナイテッド航空93便。国立追悼公園となった丘陵地帯の墜落地点には大勢の人の姿があった。

 一角には犠牲となった全員の顔写真を掲示。男性が指さしたのは攻撃を阻止するためにテロリストと格闘したとたたえられ全米の英雄となった会社員のトッド・ビーマーさんだった。

 メッセージボードには「私たちの自由を守ってくれた皆さんに最高の敬意を表します」「素早い行動が多くの命を救いました」「あの恐ろしい事件以来、あなたたちの勇気が救いでした」。この数日の日付のカードでいっぱいになっていた。

 中東でイスラム過激主義が勢力を増す中、ここでは事件発生から13年半が過ぎた今も、新たなビジターセンターなどの建設が続いている。テロの記憶は薄れることがないことを強く印象付けられた。(斉場保伸)

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