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ソウル 大統領親子住んだ家

2015年07月25日

 門柱には、漢字で「朴正熙(パクチョンヒ)」と記された木の表札。ソウルの東大門近くの住宅街にある小さな平屋は、朴元大統領一家のかつての自宅だ。

 日本の植民地時代の1930年代に建てられた「文化住宅」で、朴氏一家が住んだのは58年から3年ほど。朴氏が61年の軍事クーデター計画を練った歴史の現場とされる。

 ソウル市が当時の姿に復元、3月から一般公開した。「政府所有の写真や遺族の回顧録などを参考に工事した」と案内係の女性。家具や調度品が忠実に再現され、まるで朴氏や当時は小学生だった長女の朴槿恵(パククネ)大統領がふらりと出てきそうな雰囲気を漂わせる。

 市文化財課によると、朴正熙時代に郷愁を感じる世代が、地方などから団体で訪れるそうだ。高齢者の来訪が多く、私が訪ねた日も、お年寄りが連れ立って見学していた。

 朴槿恵氏も復元後の家に足を運んだのだろうと思い、担当者に聞いてみたが、答えは意外にも「いらっしゃってません」。父の暗殺事件後、大統領府から戻った家でもある。朴氏にとっては苦い思い出の残る場所なのかもしれない。 (中村清)

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