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米オロビル 癒し守るため節水を

2015年08月04日

 ほとんど湖の底に立っている感じだ。長期の干ばつに苦しむカリフォルニア州。山間部のオロビルにある水源の1つ、オロビル湖を訪れると、むき出しになった山の岩肌のはるか上の方に帯状に木が生えている。そこが「元水面だった」ところ。かつては豊かに水を蓄えていたことを切実に訴えている。

 オロビル湖でレジャーボートを管理するマリーナ会社のジョン・プリートさん(62)はここに勤めて40年のベテランだ。「これまで経験のないほど水位が下がっている。観光客は6割も減ったよ」と嘆いた。

 下流にあるサンフランシスコ近郊の都市住民の節水に向けた動きは鈍い。水の利用が限られる中、干上がった農地を見た後に、青々とした芝生の広がる邸宅をみると複雑な気分になる。

 プリートさんは「水を意識するときに、街の人々は『ああ、農業は大変だな、飲み水はどうなるかな』と思う。でも、大事なのはそれだけじゃない」と言う。「水辺の空間は都市で働く人たちの心のバランスにも大きく影響するんだ。だから水を大切にしてほしい。充電は大事なんだよね」と水辺の癒(いや)し効果を強調した。 (斉場保伸)

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