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ロンドン 紳士の国のたしなみ

2015年09月03日

 偶然はたまにしかないと思っていたが、意外に続くことがあるから不思議である。

 ロンドン市内のハンバーガー店。4ポンド(約800円)ほどの品で10ポンド札を差し出すと、払った以上の11ポンドがお釣りとして戻ってきた。「これは先ほど渡した10ポンド札じゃないのかい」。そう言って10ポンド札を店員に戻すと「うっかりしてたよ」。勘違いとはいえ、受け取った札をそのままお釣りで返すとは、相当なうっかり者の店員らしい。

 別の飲食店では、カードで支払おうとすると「10ポンド以下だから現金にして」。そんなはずはないだろとチェックしたら、案の定、頼んだはずのビール代が含まれていなかった。ここの店員もうっかりしている。「指摘してくれてありがとう」。礼を言われるほどでもない。

 スーパーでも、お釣りが多かったことがある。気付いて店員に指摘したころには、すでに次の客が支払い中で「忙しいからそのまま持ち帰ってくれ」と相手にさえされなかった。

 こんなことが続くと、こっそり懐を温めてしまう癖が付きそうで不安である。紳士の国と呼ばれる国で、それは避けたいと思うのだが…。 (岩佐和也)

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