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パリ 即席ビーチで休暇を

2015年09月08日

 「砂浜」に体を横たえた。といっても眼前に広がるのは大海原ではなく、パリの街並み。パリで夏季限定の「パリ・プラージュ」が開催された。「プラージュ」とは浜辺の意だ。セーヌ川岸に砂を運び込んで海水浴場さながらに変え、市民に楽しんでもらおうというもの。今年で14回を数える。

 フランスといえばバカンスの国だ。多くの人が7月14日の革命記念日を過ぎると、長期休暇を過ごすために海や山に向かう。家族や友人らとゆったり過ごす時間を味わうのはフランス人のDNAといってもよい。パリはこの時期、交通量も少なくなり、目立つのは観光客だ。

 とはいえ、経済的理由からバカンスに繰り出せる人ばかりではない。そんな市民たちにもバカンス気分を味わってもらおうと始まったのが、このパリ・プラージュなのだ。

 地元紙によると、50年ほど前までは、パリ周辺の川に遊泳場が設けられ、皆が訪れていたという。もちろん、今ではセーヌの流れに身を委ねるわけにはいかない。だが、即席の「ビーチ」で体を焼く休日も悪くない。美しい建物を眺め、街の喧噪(けんそう)を聞きながら。 (渡辺泰之)

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