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韓国・莞島 養殖先進地 若者戻る

2015年09月25日

 ソウルから高速鉄道で2時間弱。さらにバスに乗り換えて2時間揺られ、ようやくたどり着いた。朝鮮半島の南西端、全羅南道(チョルラナムド)の莞島(ワンド)は、韓国の養殖業の最先端地域だ。

 韓国で7番目の面積の島に1万9000人が住む。印象的だったのは、ゴルフ場やリゾートなどの大型観光施設がほとんどないこと。地元の文化観光解説士、姜美英(カンミヨン)さんは「リゾート開発で環境が破壊され、養殖場に悪影響が出ることを心配しているから」と説明する。

 人口減少と経済の停滞は、韓国でも地方共通の悩み。古くからノリ養殖が盛んだった莞島も例外ではない。他の島も含む莞島郡全体の人口は、1970年代の14万人超から5万人台に減った。69年に陸地と島をつなぐ橋が完成したが、島民流出に歯止めはかからなかった。

 しかし最近、島には新たな活気が生まれている。自治体と島民が二人三脚で取り組んだアワビの養殖が急成長したからだ。昆布やヒラメの養殖で培った知識と技術を生かした「島おこし」。島に戻り、養殖業を営む両親と働く若者が増えたと聞き、こちらまで幸せな気持ちになった。 (中村清)

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