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ソウル 成熟か「平和ぼけ」か

2015年10月05日

 非武装地帯(DMZ)での地雷爆発事件に対抗して韓国が始めた宣伝放送をめぐり、北朝鮮が「48時間以内に中止しなければ、強力な軍事的行動に移行する。全面戦争も辞さない」と圧力を強めた8月下旬。軍事境界線から約50キロしか離れていないソウルの街は、普段と変わらぬ平穏な姿だった。

 繁華街には人があふれ、スーパーでも非常食を買い集める姿などは見られない。テレビでは買い物中の市民が「日本にいたら地震に備えて食品を買うかもしれないけれど、韓国では北朝鮮のために備蓄をすることはない」と平然と語っていた。

 韓国人の友人は「戦争が起きるなんて考える一般人は、韓国にはいない」と断言。「韓国は米軍などに守られていて、北朝鮮は攻撃しても何の得にもならない。朝鮮戦争の休戦から60年、結局は何事も起きていないのだから」と説明した。

 南北高官会談で衝突が回避されると、朴槿恵(パククネ)大統領は「国民が落ち着いて日常生活に臨み、成熟した対応を見せた」と感謝した。言葉通りに成熟しているのか、それとも「平和ぼけ」との批判が妥当なのか、判断はつかなかった。(島崎諭生)

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