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北京 病に付け込むダフ屋

2015年11月05日

 中秋節(9月27日)の直前、北京市内の総合病院ロビーはごった返していた。各診療科で1日に診察する患者数は限られており、事前に予約しないと受診できない仕組み。その総合病院は午前6時半と午後10時に診察予約券を交付。診察予約券を手に入れるために、患者や家族らが殺到して列をなしていたのだ。

 長時間待っても予約券を手に入れることができなかった患者は、再び並ばざるを得ない。重い皮膚病を治療するため、東北の農村から上京してきたという中年の男性は十数時間も待ち続けた揚げ句、その日の予約から外れ「明日午前3時にまた来る」と肩を落としていた。

 周辺には「300、300」と大声を張り上げて歩き回る女や男が何人もいた。予約券は銀行のキャッシュカードを使って申し込む。キャッシュカードを何枚も準備し、1枚4・5元(約90円)の予約券をたくさん手に入れ、それを300元(約6000円)で売りさばいていた。

 彼らのために診察予約ができない人がいる。人の不幸に付け込んだ“ビジネス”。病院内のダフ屋に怒りが込み上げた。 (城内康伸)

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