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ソウル 「らしさ」感じた出来事 

2016年05月26日

 韓国人らしいな、と感じる日常の場面の一つに、お年寄りへの親切がある。バスや電車で席を譲る人は日本より多く、エレベーターの乗り降りも優先だ。年配者を敬う儒教の影響が理由のようだ。

 ある日、昼食を済ませ下り階段に向かうと列ができている。人一人しか通れない階段を、つえをついたお年寄りがゆっくり下っていた。皆、当然のように待ち「気を付けて」の声も。階段を上ってきたカップルは、事情を察してきびすを返した。

 韓国人らしい優しさにほっとして店を出ると、歩行者信号が点滅を始めた。足を速めた時、横をすっと走り抜ける影が。

 さっきのお年寄りがつえを小脇に抱え、ダッシュしていくではないか。危ない、いや、そもそも走れるのか-と思っているうちに、私より先に横断歩道を渡りきった。

 しばしあっけにとられたが、ふと思い出す。韓国は「パッリパッリ(早く、早く)」「ケンチャナヨ(大丈夫さ)」の国と言われる。せっかちで楽観的。ならば、お年寄りのダッシュも韓国人らしさの表れでは…。そう考えると妙に納得がいった。 (上野実輝彦)

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