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北京 苦かった中国茶体験

2016年06月16日

 ネットで「中国茶の『ぼったくり詐欺』多発」との注意を見つけた。最近も日本人が被害に遭っているという。私が住んでいる北京ではあまり聞かないが、今なお観光地で頻発しているようだ。以下は3年前、上海に行った時の苦い実体験。

 「写真を撮ってくれませんか」。上海の観光地のバンドで、午後9時すぎに1人で美しい夜景を眺めていると、中国人女性2人組が声を掛けてきた。年齢は20代半ばか。

 相手のカメラで2、3枚撮り終えると、次々と質問してくる。日本語を交え「仕事は何ですか?」「いつまで上海にいるんですか?」。すっかり打ち解けたころで、2人組は「近くの店で茶のパフォーマンスを見ることができます。一緒に行きませんか」と誘ってきた。

 怪しい-。そう思っても好奇心に駆られて店に入る。茶の師匠が入れるのは普通の茶だが、料金は極めて高い。3人分で2000元(約3万5000円)。会計時、2人組の1人が「友達はお金がないので、2人で割り勘にしよう」と提案。相手に同情し、だまされたことにも気付かず、1000元を払うことになった。

 注意を呼び掛けたい。 (秦淳哉)