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ベルリン ルール順守どこまで

2016年06月20日

 ドイツ人がルールに対して厳格な国民というのはよく知られている。私のような外国人でもルール違反があれば、初対面の人が怒ってきたり、丁寧に教えてくれたりする。

 先日、乗用車を運転中、いきなり自転車の男性に叱られた。私の車が自転車レーンを示す白線を踏んでいるから、すぐさま左によけろという。

 指揮者の小澤征爾さんが7年ぶりにベルリン・フィルハーモニーと協演したとき、場内放送でせきを控えるようにとの注意があった。すると、演奏中は物音一つない素晴らしい雰囲気がつくられ、終わった途端「ゴホゴホ」の大合唱。思わず会場から笑いが起こった。

 こうしたルールを「お互いが最も心地よく過ごせる範囲を示した経験則」ととらえれば、なるほどと思える面もある。

 最近、精肉店でソーセージを買ったとき、店主からあるルールを教わった。「76度のお湯で温めなさい」。高温過ぎると破裂するというわけ。だが、プロの調理人を除き、温度計で測っている主婦はまずいないという。1度刻みの厳密さが台所には適用されていないと知り、少しほっとした。 (垣見洋樹)

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