2016年06月15日
サウジアラビアといえば、石油や砂漠、イスラム教を思い浮かべるだろうか。頭に布を巻いた男性の姿を思い出した人がいるかもしれない。サウジの首都リヤドでは、あの布は「ゴトラ」と呼ばれている。
サウジ人ドライバーに尋ねたところ、ゴトラは日本人にとっての「ネクタイ」のような存在のようだ。白地に赤い柄が一般的で、結婚式といった特別な時には真っ白なゴトラ。おしゃれな若者たちは、黒地に赤色の柄のものを好むという。
そしてゴトラとよく合う白い服の名前は「トーブ」。照り付ける日差しからゴトラが頭を守り、内部に熱をためない服装がトーブだそうだ。
オバマ米大統領が出席した湾岸協力会議(GCC)のサミットをリヤドで取材した。湾岸諸国の重要会合だけに、ゴトラにトーブ姿のジャーナリストをプレスルームで多数見かけた。
まだ真夏ではないといっても外は恐らく40度近い暑さ。対照的に、外国人に対するもてなしの気持ちからだろうから、ありがたくはあるのだが、プレスルームは長袖のシャツでも寒いくらいに、冷房が効きに効いていた。 (中村禎一郎)