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台湾・嘉義 先生たちの寅年問題

2016年07月30日

 台湾では100以上の大学に日本語学科がある。台湾南部、嘉義の大学で日本語の講義をした。日本の新聞記事を教材に、記事の意味と記事に書かれている日本事情を説明しただけだが、日本に関心がある学生たちだけに最新の日本事情への関心は高く質問も多かった。

 学生は日本語専攻の4年生。6月は卒業シーズンだが「就職? これから探します」とのんき。台湾ではほとんどが卒業後に就活を始めるが、経済不振で就職は簡単ではない。失業率はここ数年、3%台後半、20代前半の失業率は10%超。それでも学生たちは「就職できなければ大学院に行きまーす」。

 先生方は深刻だ。少子化で新入生集めに走ったが、今年の新入生は大半が寅(とら)年。台湾では寅年をあまり好まないため、新入生の数が少ない。大学によっては募集数を減らす。

 その大学でも1学年2クラスの日本語学科は9月から1クラスに。「教師も減るんです」と日本語学科の女性教授。「じゃ解雇?」と聞くと「そう。その可能性はある。9月から日本語のガイドしてるかも、ネ」。南国の人は深刻な話を明るい顔で言う。 (迫田勝敏)

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