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北京 「鉄飯碗」の優雅な昼

2016年08月17日

 中国の公共機関には、きちっと「昼休み」がある。住民票の手続きなどで自宅近くの役場出張所に出向くと、職員は午前11時から午後1時までたっぷり2時間休む。おかげで午前中に書類を出し、午後に受け取りと二度手間になることも多い。

 駅にある高速鉄道の切符売り場では、各窓口の上に電光掲示板で「11時~12時半」「11時半~13時」と表示されている。窓口の職員の昼休み時間だ。つい最近、長い行列に並んで窓口にやっと着いた瞬間、職員に「休憩だ。他に並べ」と容赦なく窓口を閉められた。

 記者証更新のため北京市公安局を訪れた時は、20代らしき女性警官が「書類の書き方が違う!」と横柄な態度で指示したあげく、私が書類を出す直前に「昼休みだ」と突然立ち上がり去って行った。堂々とした態度に、ただあぜんとした。

 中国には役人をやゆする「鉄飯碗」という言葉がある。「割れない鉄の茶わん=安定した待遇」の意味。競争が激しい中国社会では、昼食の時間も惜しんで働くサラリーマンも多いが、役人たちは今も「鉄の茶わん」でゆったり昼食を楽しんでいるようだ。 (平岩勇司)

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