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ロシア・ヤクーツク 怪力比べ ヤジも愛嬌

2016年09月20日

 シベリアの大地に地鳴りのような大歓声が湧き起こった。ロシア・サハ共和国の首都ヤクーツク郊外。夏の到来を祝う「ウイスィアフ」という祭りに行くと、青空スタジアムでサハの先住民族ヤクート人の伝統的なスポーツ競技会が行われていた。

 数万人の観衆が声援を送っていたのは、大きな石を持ってすたすたと歩くヤクート人選手だった。約130キロの石を抱え、2分間でどこまで歩けるかを競う。野外運動会の怪力コンテストみたいだが、数人の審判員が、ルール違反をしていないか選手について回っていた。地元では純粋なスポーツだ。

 面白いのは、制限時間内なら何回でも止まって休んでよいことだ。勢い余って尻もちをついた後、悔しさのあまり、その場に倒れこむ選手もいた。皆、真剣そのものだ。

 普段は温厚といわれるヤクート人も、この時ばかりはエキサイトして、ロシア人の選手に「落とせ」などとヤジを飛ばす人も。しかしそこはご愛嬌(あいきょう)。並み居るヤクート人の強豪選手を押しのけ優勝したのは、このロシア人選手だった。観客は温かい拍手を送っていた。(常盤伸)

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