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タンザニア・ザンジバル おいしい魚の裏には

2017年01月19日

 女性や子どもの保健に取り組む非政府組織(NGO)の案内で訪れたタンザニアの島しょ部ザンジバル。アフリカ東部のスワヒリ文明に、ポルトガルやオマーンの支配がもたらした異文化が融合して、独特の風土を生んでいる。

 食もしかり。海に囲まれているだけに魚介類が中心で、サバやスズキ、タコなどのグリルに米飯や薄焼きパンのチャパティを合わせるのが一般的。ココナツ風味のカレーもあり、中東や南アジアの影響が感じられた。

 地区で1軒だけのホテルのメニューには、前菜もサラダもなく、メインと主食を選ぶシンプルな晩ご飯だったが、私の口には住んでいる英国の食事より断然、合った。来る日も来る日も「焼き魚とご飯」の夕飯を楽しんだ。スタッフも「ここの魚はおいしいでしょ」と得意顔だ。

 ただ、島を支える漁業は好調ではない。今は違法のダイナマイト漁で乱獲を繰り返したせいで、近海で魚が取れなくなったという。男たちは遠方に行ったきり。残された妻や子どもが貧しい暮らしを強いられている。おいしい魚の裏にある厳しい現実も、かみしめなくてはいけない。 (小嶋麻友美)

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