【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 世界の街
  4. 中東・アフリカ
  5. カイロ Xマス 何度でも歓迎

カイロ Xマス 何度でも歓迎

2017年03月02日

 今年もカイロでは、年が明けてからもクリスマス飾りやサンタクロース人形が見られた。イエス・キリストの生誕を祝福するクリスマスは一般的に12月25日。だが、エジプト人の多くは、12月31日と1月1日をクリスマスと呼ぶ。

 人口の90%がイスラム教徒で残る10%はキリスト教の一派コプト教徒。エジプト文化の専門家に尋ねたところ、この点が関係しているらしい。

 多くのコプト教徒は、使用している暦の関係で1月7日をクリスマスだとする。ただ、一部に1月1日をクリスマスと主張するコプトも存在している。さらに、古代エジプトでは、現在の年末年始は収穫を祝う時期でもあったという。

 こうした事情と新年とが合わさって、12月31日から1月7日までを1つの固まりと捉え、始まりの31日と新年の1日をクリスマスと呼ぶ習慣が根付いた-。専門家の推論だ。

 「クリスマス」の休日は1月1日と7日で、12月25日はクリスマスと認識されていない。知人に国外では普通25日がクリスマスだと言うと「じゃあ、25日も休日にしなくちゃね」。 (中村禎一郎)