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カイロ 新札が出回る裏側に

2017年03月06日

 最近のエジプトは強烈なインフレに見舞われている。昨年11月に外国為替レートを自由化した。エジプトに国際競争力のある産業は極めて少なく、当然通貨価値は暴落した。

 自由化は、観光業の低迷などで外貨不足に悩むエジプト政府が国際通貨基金(IMF)に支援を要請したことが背景。IMFによる融資の条件が為替自由化だった。

 以前のエジプトでは、1米ドルは8.8ポンドに固定されていた。しかし、1月7日現在、1ドルは18ポンドを超えており、通貨価値は対ドルで半減している。

 以前、ポンド札は信じられないほど汚いのが大半だったが、最近手にするのは、ほとんどがまるで新札のようだ。なじみの散髪屋さんの料金は足を運ぶたびに上がっている。

 エジプト人からは「値段が高くなり、ずっと肉を食べていない」「電気製品が値上がりして買えない」といった声が聞こえてくる。

 一方、エジプトの紅海沿いや地中海沿いでは、外国通貨を持つ富裕層向けの別荘建設が盛んに進められている。日本で同じような光景はもちろん、見たくない。 (中村禎一郎)

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