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独コブレンツ 政治エリートへ不満

2017年05月02日

 イスラム系移民の排斥などを訴え、ポピュリズム(大衆迎合主義)に傾く欧州の政治家たちの集会を取材するためドイツ西部コブレンツを訪れた。

 勇ましい楽曲、各国旗の列とともにフランス・国民戦線のルペン党首らが登場。熱狂的な歓声で迎えられた。

 会場で話を聞いた支持者は介護職員、元電気工、医師など肩書はさまざま。彼らの言い分は「イスラム教徒が増えすぎた」「国民より移民が優遇されている」「安いユーロでドイツ人は損をしている」「脱原発に反対だ」など、やはりさまざま。

 だが、共通するのは「長年支持してきた政党では、言いたいことが言えない」という不満。「多文化共生」など政治エリートが掲げる正論の下で、ずっと立ちすくんできたのだという。

 ドイツでは、ほとんどの政治家が大学卒業直後に政界に入るため、庶民との接点が薄れ、それが有権者との乖離(かいり)を招いたという指摘もある。

 大学卒業後、物理学者の道を歩んだメルケル首相の「高学歴」は問題にされていない。しかし、声を聞いてもらえないと「壁」を感じている人が増えてきたのは事実だ。 (垣見洋樹)

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