2017年04月27日
韓国では3月に学校や幼稚園の新年度が始まるため、2月は卒業式シーズンだ。ソウル市内の地元幼稚園に通う次男(6つ)も卒園式を迎えたため、仕事の合間を縫って駆けつけた。
日本の幼稚園は、卒園式の日には授業がないのが普通だが、この幼稚園では午前は通常の授業を行い、式典は午後から。スーツ姿の日本人園児の保護者たちとは異なり、韓国人園児の保護者たちは普段着姿の人が多く、感覚の差に驚いた。
韓国人の友人によると、午後に卒園式をするのは「親が参加しやすいから」。卒園証書の授与だけでなく、園児1人ずつ性格に合わせた「礼儀賞」や「将軍賞」など多彩な賞の授与があり、家庭的な温かい雰囲気に顔がほころんだ。
少し異質に感じたのは、園児を1人ずつ撮影した額縁入りの巨大な肖像写真。大学の卒業式に着るような学帽とガウン姿の写真が飾られ、終了後には持ち帰ることができる。「韓国では節目の記念写真を大事にするから」と友人が教えてくれた。
式の最後には、担任の教諭が泣き崩れる日本と同じ光景が。園児との別れを惜しむ姿に、感謝の念が募った。 (島崎諭生)