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ボストン 正反対のトランプ評

2017年04月29日

 トランプ米大統領の米国第一主義が世界にどんな影響を与えるかを聞くため、米東部マサチューセッツ州ボストン近郊にあるハーバード大のエズラ・ボーゲル名誉教授の自宅を訪ねた。

 日本繁栄の理由を探る著書「ジャパン・アズ・ナンバーワン」がかつて、ベストセラーとなったことで知られる社会学者のボーゲル氏。ディール(取引)外交による中国など各国との対立激化を懸念した上で「知識階級の見方では、彼は未熟で大統領になる資格がなかった。内向きになって米国の国際的な地位が落ちる」と手厳しかった。

 えりすぐりの人材が集う名門ハーバード大のエリートの多くは世界の課題に目を向け、多様性にも理解を示す。大学周辺の地域では、トランプ氏の大統領選の得票はわずか3%で、クリントン元国務長官が95%を占める「圧勝」だったという。

 一方、空港で出会ったボストン郊外に住む白人男性は、家族でトランプ氏の帽子をかぶって「これで首都ワシントンが変わる。わくわくする」と目を輝かせていた。正反対の反応に接して、米国のエリート層と一般国民の間に横たわる溝の深さを実感させられた。 (後藤孝好)

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