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パリ 赤信号で 歩行者は?

2017年05月23日

 先月、フランスの研究者らが興味深い研究を発表した。テーマは「赤信号時の歩行者の行動傾向」だ。北東部ストラスブールと名古屋市の交差点での行動を比較したという。

 調査結果によると、フランス人の42%が信号を無視して道路を渡ったのに対し、日本はわずか2%。研究者はメディアに「社会の目を恐れる文化の違いだ」と分析していた。

 思い出したことがある。留学時代のある朝、女性教師が声をかけてきた。日本人留学生が全く車も来ないのに赤信号をじっと待っていたというのだ。「普通だよ」と切り返すと、「やっぱり日本人ね。フランス人は規則をまともには受け取らないわ」と、いたずらっぽく笑った。

 その後、話は脱線。生徒の文章を添削する時、日本人だけは必ず分かるという。「線に沿った、小さくきちょうめんな文字だから」。褒められているのか妙な気持ちになった。

 この研究はそんなフランス人が抱くお決まりの日本人像を裏付けた形といえそうだ。さて、一緒に街を歩くことも多い助手が言った。「渡辺さんはここだけは、すっかりフランス人ですね」。郷に入ったら郷に従え、というわけで・・・。 (渡辺泰之)

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