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オランダ・ハーグ 選挙に見る支え合い

2017年06月07日

 何を争点に投票しましたか。

 3月のオランダ下院選当日、ハーグや近郊のデルフトなどの投票所で有権者に声をかけた。

 ハーグ市役所を訪れていた女子大学生(19)は、今回が初めての国政選挙。「貧しい層をこれ以上苦しめない経済政策とか、私たちの将来にかかわる環境問題とか・・・。本当に悩んだ」と振り返りつつ、こう言った。

 「高齢者のための政策も重要だと思う。この国をつくってきた人たちなのだから」

 白地に青い染め付けを施した伝統の焼き物で知られるデルフトの市役所。夫婦で自転車をこいでやってきた60代の女性は子や孫の世代を案じた。「若者の雇用が不安定なのが心配。若い世代を支えてくれそうな党に入れたわ」

 上の世代ほど投票率は高く、若者はほとんど選挙に行かない。だから各党は、票になる高齢者寄りの公約ばかり並べて、若者向けの政策は手薄に-。

 日本の政治や選挙では、世代間の対立が語られがちだ。異世代を思いやる1票。極右政党の伸長が注目された下院選だったけれど、支え合うオランダ社会の神髄を見た気がした。 (小嶋麻友美)

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