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独ケルン 右派台頭 歴史が阻む

2017年06月30日

 ケルン中心部にある憩いの広場ホイマルクトに、こわもての若者があふれ返っていた。血相を変え何かわめいている。ターゲットの人物を見つけるや一斉に押し寄せる。乱暴な連中が暴れ回っているかのようだった。

 彼らは左派の活動家や学生らだった。移民や難民を敵視する右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のケルンでの党大会を中止に追い込もうと、会場を囲み、党員の入場を食い止めているのだった。

 彼らの行動で2人の警察官が負傷しており、手法は正当化できない。しかし、排外的な右翼思想に反対したいという彼らなりの「意思」で、全国から駆けつけたのも事実だ。

 「選択肢」の党大会に参加したのは600人。一方、左派のデモには1万5000人が加わった。

 欧州各国で排外主義的な政治家が台頭する中、ドイツで「選択肢」の人気は低迷している。

 デモ会場にいた地元のメディアデザイナー、ゴーシュさん(40)は「第二次大戦で大変な歴史を経験したから」と、右翼が伸びない理由を語った。

 苦い体験と戦後の教育が、右翼台頭を阻まんとする装置になっている。 (垣見洋樹)

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