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米クリントン 豚カツから始めよう

2017年07月12日

 のどかな田園風景が広がる米南部ノースカロライナ州クリントン。巨大な農場を持つ豚農家を取材した。米国の豚業界は、2国間の貿易協定で日本への輸出が増えるように、トランプ政権に働き掛けている。取材に応じてくれたのは、60歳代の白人男性。「とにかく日本が重要なんだ」と訴えるさまは、誇張ではなく「鼻息が荒い」という表現がぴったりだった。

 ところで、日本のことをどれだけ知っているのだろうか。「日本へ行ったことは」と質問すると、答えは「ない」。米国でも日本の豚料理は食べられる。「豚カツを食べたことは」と聞いたら、知らなかった。「日本の代表的な豚料理だ」と調理方法を説明しても「ふーん」と、あまり興味がない感じだった。

 一方、日本市場の魅力については「高級な豚肉を喜んで買ってくれる」と冗舌に語る。確かに日本人は肉質にこだわるが、料理によっては高級でありさえすればいい、というものでもない。やはり、輸出相手国の食文化を研究しなければ、食卓には根付かない。こんな相互理解を通じてこそ、米国人が言う「公平な貿易」が実現するのではないだろうか。(東條仁史)

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