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英マンチェスター 助け合いのシンボ

2017年07月17日

 若者が集まるコンサート会場での自爆テロに見舞われた英中部マンチェスター。直後に訪れると、緊迫した雰囲気を和らげるかわいらしい絵が、街のあちこちで目に付いた。

 ミツバチ。街のシンボルだという。18世紀後半から産業革命の中心となり、今はサッカーの2大強豪チームを持つ街。いかついイメージとは対照的だ。

 産業革命を支えた労働者の勤勉ぶりから働きバチを連想するのだという。だが、テロ犠牲者の追悼集会で出会った大学生イザベラ・スキアポさん(18)は「街の助け合いの精神を象徴している」と話した。

 「いろいろな人種を受け入れつつ、住民同士のつながりを感じる共同体」というのが、彼女のマンチェスター像。都市圏人口はロンドンの3分の1の250万人ほどだが、集会で出会った人はイタリア系、ウクライナ系、パキスタン系と、ロンドンに負けない多様さだった。

 そんな街がテロの標的となり、8歳児にも犠牲者が出た。市民らはすぐに街中に張り紙をした。「くじけないで、子どもたち」。真ん中に大きなミツバチが描かれていた。 (阿部伸哉)

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