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モスクワ より高みへ 踊り磨く

2017年07月24日

 舞台を下りると、少女のような笑顔に-。バレエ界で世界的に権威あるブノワ賞にノミネートされた米名門ボストン・バレエ団のプリンシパル、倉永美沙さん(34)。5月末、モスクワのボリショイ劇場での受賞者発表式典にその姿はあった。

 ロシアバレエの殿堂で初めて踊ったのは10歳のとき。名古屋で行われた中部日本全国バレエコンクールで1位になり、審査委員長だったボリショイ劇場芸術監督(当時)のグリゴロビッチ氏にモスクワ国際バレエコンクールの特別公演へ招かれた。

 輝かしい才能はあれど、156センチと小柄で、10代で渡米した当時は「踊りが小さい」と再三指摘されたという。しかし「頭のてっぺんからつま先まで意識する」演技が、短所を夢への障害としなかった。

 受賞はならなかったが、式典で踊り「プロとして積み重ねた最高の演技を出せた」とうれしそうだった。子どものころ、ダイナミックなロシアバレエは「幻」みたいに美しく映った。今はそれを見せる立場。

 「今後は内面を磨いて、もっと感動を与えていけたら」。今回のボリショイの舞台もまだ通過点のようだった。 (栗田晃)

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