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米ノーウォーク 商売敵はAI記者?

2017年07月28日

 緑豊かな米東部コネティカット州ノーウォークの住宅街。IT関係の仕事をする40代の男性の自宅を訪れると、居間に取材対象があった。人工知能(AI)を搭載し、人間の音声を認識して音楽を流したりする「AIスピーカー」。IT業界が力を入れる分野で、日本を含め世界で普及しそうな勢いだ。

 この男性は取材中、スピーカーに向かって自分のスケジュールなどを質問して「実演」してくれた。遊びの延長みたいなものと想像していたのだが、男性の生活に組み込まれていた。

 試しに「ハロー」と話し掛けてみると、同じ言葉が返ってきた。今度は日本語で自己紹介すると、答えは英語で「それはよく分からない」。技術の進歩で「会話」は、よりスムーズになっていくのだろう。

 今回は所有者に取材して、スピーカーの機能などについて聞いた。いずれ、記者がAIに「あなたの仕事は」「やりがいは」などと質問する時代が来るのだろうか。さらに進み、AI記者が人間を取材するような時代も…。この種の先端技術にふれるといつも感じることだが、未来を想像して空恐ろしくなってしまった。 (東條仁史)