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ボン 気候対策の損得勘定

2018年02月20日

 トランプ米政権のパリ協定離脱宣言で、世界の気候変動対策の動きが鈍ると思いますか-。ドイツ・ボンで開かれた気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)会場で各国の参加者に聞いてみた。

 「影響はある。でも、温暖化対策を進める世界の潮流は変わらない」というのが、多くの意見だった。

 パリ協定の前身の京都議定書は米国の離脱で実効性が低下した。今回は何が違うのか。会場にいた専門家によれば、温暖化への危機意識が強まったから、だけではない。「温暖化対策が経済的にも『得』になると判断する国が増えたからでしょう」

 資源に恵まれない国は、自国の自然エネルギーを利用するメリットが大きく、輸入に頼らない分、外交・安全保障上のリスクも軽減できる。特に中国は自国企業のエネルギー効率化を促すためにも温暖化対策を積極推進するとの見立てだった。

 COP事務局が置かれているボンはかつて、神聖ローマ帝国皇帝を選ぶ投票権を持つ選帝侯の居住地だった。気候変動対策における未来の「皇帝」に誰が就くのかを占う意味で、示唆に富む会議だった。 (垣見洋樹)

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