2018年03月02日
来年のサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の組み合わせ抽選会が今月初め、モスクワで開かれた。その舞台クレムリンには往年の名選手らもそろい、祭典の華やかさ。
かつてJリーグ名古屋に在籍した元イングランド代表のリネカー氏が抽選会の司会進行を務め、アルゼンチンのマラドーナ氏らがくじを引いた。開幕戦となるロシアの相手がなかなか決まらず、日本になる確率も高まってきたため、ドキドキした。
2002年の日韓W杯で日本とロシアは対戦し、日本が記念すべきW杯初勝利を挙げた。モスクワでは大画面のパブリックビューイング(PV)で観戦していたロシアサポーターが腹を立てて暴れ、日本食レストランや日本車を破壊する騒ぎがあったという。ロシアではそれ以降、PVが禁止になったといういわく付きの試合だ。
もちろん、日本が負けるのは気分が悪いが、ロシアで暮らす身の上としては、日本の勝利で反日ムードが強まるのも歓迎し難い。結局、ロシアの相手はサウジアラビアに決定した。W杯開幕戦の日ロ対決というのはまたとない機会だったが、安堵(あんど)が勝った。 (栗田晃)